事情聴取のポイントと流れ

事情聴取は、タイミングがとても重要です。
注意点について、以下ご紹介します。

① 事情聴取をする時期

当たり前のことですが、証拠が不完全な状態で、聴取してはいけません。
そのような場合、聞く側に自信がなく、「やったのか。」「やってないのか。」という選択的な聴取に終始しがちです。
犯人側にとっては、認めてしまえば、

ア 警察に突き出される
イ 会社をクビになる
ウ マスコミに報道される
エ 家族が路頭に迷う
オ 一家離散

という最悪のシナリオの中で、自信のなさそうな事情聴取をされ、正直に「やりました。すみません。」と言えるでしょうか。

② 本題を切り出すタイミング

事情聴取をするにあたって、前もって「あなたが横領した件で話を聞きたい。」と呼びだすことはありません。
場所を設定し、お互いが腰を下ろして、じっくり話を聞くという態勢から始めるとして、さて、どのタイミングで「横領の話をぶつけるか」ということですね。
話の中で、この件を認めそうか。認めそうではないのか。を瞬時に判断し、認めそうな雰囲気を掴んでから、本題に切り出す必要があります。
犯罪を犯した人間に、一度「やってません。」と言わせてしまうと、その言葉を覆させるのは結構大変です。
言った方も言った方で、「やってません。と言ったのはウソでした。本当はやりました。」とは、なかなか言いにくいものです。

③ 証拠を突き付けるタイミング

「この証拠を見せれば、認めざるを得ないだろう。」という決定的な証拠(とこちら側が思いこんでいるもの)を掴んでいると、ついつい、見せたくなってしまうものです。
聴取している方も、楽になりたいからですね。
ですが、証拠は見せてはいけません。

揺るぎ難い確たる証拠があることが相手に伝われば良いのです。

動かぬ証拠は最後に確認させるためのものなのです。
証拠を突き付けるタイミングは、いわば最後のとどめなのです。

④ 解雇のタイミング

正直に話したら話したで、社長としては「お前なんかクビだ!」と言ってしまいたくなります。
少しこらえましょう。
解雇となりますと、会社内においては、本人はもうそれ以上落ちるところはありません。
そうなれば、「未払い残業代の請求」など、張本人側もありとあらゆる手段に出てくることが予想されます。
解雇以外の手段で、会社を去ってもらう方法も考慮する必要があるのです。